書籍名:福岡地方陸軍特別大演習と日本初の長距離飛行

福岡地方陸軍特別大演習と日本初の長距離飛行

著者:香月經男

定価:550円

サイズ:4817KB

Outline書籍の概要

大正5年(1916)11月11日から14日にかけて行われた「福岡地方陸軍特別大演習」。このとき、演習に飛行機を参加させるため4機の飛行機を空輸で移送しました。
本書では「日本初の長距離飛行」について、写真や当時の記録・新聞記事などを振り返り、著者が説明します。

【本書はこんな方に読んでほしいです】

・歴史好き
・航空好き
・日本初の長距離飛行に興味がある方
・当時はどんな記録が残っているの?(経路、新聞記事、搭乗員の談話)

○概要

大正5年(1916)11月11日から14日にかけて福岡地方陸軍特別大演習が行われた。

第15回にあたるこの演習は、福岡市郊外を中心に行われ、北軍を侵入軍として、南軍を国防軍として各両軍は作戦を競い合った。

その様子を写真や当時の新聞記事などの参考資料を交えて電子書籍化。
航空と歴史と地理の記述から当時の状況を著者がまとめあげ、説明します。

はじめにより
“人間が搭乗して飛行するという日本の航空の曙は、明治11年(1878)6月に陸軍士官学校が製作した気球によるものであった。爾来、航空機の製作と動力飛行の試みは官民を挙げて始まっている。 明治43年(1910)の日野・徳川両大尉の飛行は、本格的な航空時代の幕開けとなり、以後発展・発達していくが飛行機とその飛行の評価は多岐にわたる。 このなかでも、飛行距離の延長は重要な課題であり、記録は次々と書き換えられている。その一端が地方紙である「福岡日日新聞」紙上に福岡地方で行なわれた陸軍特別大演習を日々追跡した記事の中にうかがえる。 そこで、この演習に飛行機を参加させるために、埼玉県所沢から福岡県久留米に四機の飛行機の空輸による移送を中心に飛行機に関係あるものを集めてみた。 記事として記録された飛行経路と飛行時間、飛行状況などは、当時の日本の航空の状況を示す一つの資料となるものと考える。”

※本書は、『九州航空宇宙協会・会報「Winds」No.19』に掲載されたものを電子書籍用に加筆・修正したものです。

Contents目次

1.はじめに
2.陸軍特別大演習
3.飛行将校の養成
4.陸軍特別大演習と飛行機
5.福岡地方特別大演習の飛行隊
6.空輸経路・航路距離及び飛行予定時間
7.根拠地での実働
8.大演習開始
9.所沢への帰還飛行
10.特別大演習前後の動静
11.日野少佐と徳川大尉
12.福岡日々新聞記事
13.おわりに
14.参考資料

著者プロフィール

香月經男(かつき・つねお)

香月經男(かつき・つねお)
昭和14年(1939年)福岡市生まれ。
昭和40年(1965年)から福岡県の各工業高校教諭として勤務、福岡工業高校で定年となる。
日本技術史教育学会会員 九州航空宇宙協会(旧西日本航空協会)会員

■著書「福岡工業高校 教師・卒業生列伝Ⅰ ー明治の工業学校に生きた人々ー」