書籍名:東京の百年住宅に住む 明治の歴史家が遺した「住食衣主義」を受け継ぐ

東京の百年住宅に住む 明治の歴史家が遺した「住食衣主義」を受け継ぐ

【11月10日発売予定】築百年超の指定有形文化財「村川家住宅」。家の歴史と半生の記。

著者:村川 夏子

定価:本体価格 2,200円+税

ISBN:978-4-910491-28-8

サイズ:四六判並製

【11月10日発売予定】築百年超の指定有形文化財「村川家住宅」。家の歴史と半生の記。

Outline書籍の概要

東京都文京区、築百年超の指定有形文化財「村川家住宅」。
明治の西洋史家である祖父が遺した住宅を受け継いだ著者が、文化財登録を通じて家の歴史と半生を綴る。

相続の困難に直面した時、著者は「この家には埋もれた何かがある」と感じ、継承を決意。
資料との遭遇の中で、先代から伝わる「住食衣主義」ー住むことを生活の根本に置く暮らしー と出会い直し、その価値を再発見する。

Contents目次

はじめに
村川家住宅と西洋史家の村川堅固・堅太郎
第一章 「村川の子」 〜戦後世代と跡取り
第二章 家の守り手 〜母が担った重荷
第三章 受け継いだバトン 〜なぜ古い家を残せたのか
第四章 文化財登録 〜家の「価値」を知る
第五章 資料との出会い 〜我が家の「物語」に連なる
第六章 家をひらく 〜文化財を分かち合う
第七章 継承すること 〜「住食衣主義」を未来に託す
おわりに

著者プロフィール

村川 夏子(むらかわ・なつこ)

1949 年、東京生まれ。日本における西洋古代史研究の先駆者である村川堅固(東京帝国大学教授)の次男・正二の長女として生まれる。正二の亡き後、6歳で伯父である西洋史学者の村川堅太郎(東京大学教授)の養女となる。桐朋学園大学音楽学部卒業。

1911 年に建てられた東京都文京区目白台の村川家住宅を継承し、国登録有形文化財に登録。この住宅は明治末期から大正期にかけて普及した「中廊下型住宅様式」の現存する最も古いものの一つとして、2017 年には文京区指定文化財にも指定される。現在、著者夫婦の住居として住み継がれながら、見学会などを通して限定公開されている。

著書に、浅野伸子氏との共著『近代中流知識層の住まいと暮らし−帝大教授
村川家の家計簿を読む』(岩田書院、2023 年)。