書籍名:「この私」をただ肯定するために「妄想」を挟み撃つ―不信や迷いをそのままにできる居場所を自分につくる、その手立てについて
Outline書籍の概要
“「妄想」が「妄想」としてただ肯定されるわけではない。むしろ「妄想」が「妄想」でなくなる瞬間を前提に「妄想」が肯定されるというねじれた構造が、「妄想」肯定の言説には生じているのではないか。”
「妄想」なるものをポジティブに捉え直すという営みを、ここ数年でたびたび見るようになった。しかし、そのほとんどは「ねじれた構造」に陥っているのではないか。すなわち「最終的には「妄想」の域を超え「現実」に資するからこそ「妄想」がその価値を認められている」という構造。「妄想」が、本当にただの「妄想」にとどまり続ける限り、それはやはり既存の「妄想」という語に付随するネガティブなイメージでもって語られてしまうのではないか。社会課題を解決する糸口になることで、あるいは経済的な利益を生むことでしか「妄想」に価値は生じないのか? この問いはあくまで一つ目の議論。もう一つの「妄想」にまつわる議論は、制作と社会をつなげるための論。「妄想」をかたちにし、それを社会に流通させ続けるための場をつくるにはどのような工夫が必要なのか?この二つの角度から「妄想」を問い、「妄想」とは何なのか、「この私」について「妄想」とは如何なる意味を持つのか。
「次世代の教科書」編集部/妄想講義シリーズ 第9巻
「面白くて役に立つ本を次世代へ」をコンセプトに、まだ世の中であまり知られていないけれど、面白くて重要な気づきを与えてくれる内容に光を当てる「次世代の教科書」編集部の新シリーズ。
今回は「妄想」をテーマに、明るい未来を作るための「考える力」を習慣にする講義シリーズです。「賃労働」「不妊治療」「SNS時代のコミュニケーション」「エアコンのない生活」など、テーマは多様で今もっとも新鮮でリアルな価値観やテーマを学ぶことができます。多様な執筆人が「妄想」を語り、読者に新しい未来の可能性を与えます。
オムニバス単行本
正解がない時代を楽しく生きるために、「考える力」を習慣にできる! 24人の[次世代の]識者が明るい未来の描き方と作り方を語る講義集。
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